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陽明門【ようめいもん】−日光東照宮−

周公聴訴【しゅうこうちょうそ】
 東照宮の彫刻の特徴の一つは、陽明門と唐門にのみ見られる人物彫刻でしょう。陽明門には156人、唐門には64人の人物が彫刻されています。
 陽明門の下層の組物間は、聖賢の彫刻です。聖賢とは、儒教で理想とされる人物のことで、南側の7体の彫刻のうち、中央にあるのが、髪を洗いながら訴えを聴いたと言われる周公、その右側が訴人です。
 家康公は、俗世の権力を手中にしました。それでは、これらの彫刻は皮肉なのでしょうか。そうではありません。高潔な人物の志を知ることによって、私利・私欲をいさめたのです。すなわち、これら聖賢の彫刻は、家康公の理想を、そして徳川幕府の政治理念を明らかにしたものです。

   

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